ヴェルヴェンヌverveine

ティザンヌって何?

ヴェルヴェンヌVerveine(レモンバーヴェナ)は、クマツヅラ科の落葉低木。初夏に小さい白い花が咲きます。

茎や葉はレモンにも似たとても爽やかな香りがして、春から初冬くらいまでハーブティにして楽しめます。

消化、抗炎症、解熱、抗ストレス、睡眠障害、抗酸化などによいハーブティとされます。

フランスでは、ティザンヌtisane、つまりハーブティの一つとして親しまれていて、ヴェルヴェンヌもミントやカモミールと同じくらいにポピュラー! スーパーには、小さなティーバッグや乾かした葉っぱが袋に入れられてよく売られています。

私はティザンヌが大好きですが、そのきっかけはレストランでお腹がいっぱいすぎて、コーヒーを飲むのも苦しいくらいのとき、友達に
「じゃあ、ティザンヌがいいよ」
と勧められたのがきっかけ。

いろいろな味を試すうちに、ヴェルヴェンヌが一番!と思うようになりました。

どこのレストランでも、ティザンヌの一つとしてヴェルヴェンヌをほぼ間違いなく常備していて、乾燥の葉っぱがポットに入れられてでてきます。
だからかつてはフランスに旅行したら、必ずスーパーで乾燥の葉っぱを買って帰ってきていました。

フレッシュなハーブティのこと

今から20年前、南仏Cordes sur Cielという小さな町にあった、Yves Thurièsさんのレストランに連れて行ってもらったときのこと。
食後にいつもの通りヴェルヴェンヌを注文。

それはそれはよい香りがしました。
目の覚めるような、うっとりするような、衝撃の味わい!
ポットをあけてみると、生の葉や茎がいっぱいに詰められていました。
「なんていい香りなのでしょう!」
「ふふふ、裏庭で摘んできたのです」
とサービスのお兄さん。

天井まで届く大きな窓からは、たしかにヴェルヴェンヌの樹が生い茂っているのが見えます。
素晴らしすぎる!!
日本に帰ってすぐ近所のホームセンターにヴェルヴェンヌの苗が売られているのを見つけ、即購入。
庭に植えました。

そういえばいつだったかアラン・デュカスにランチに行ったときも、最後にはミントやヴェルヴェンヌ、カモミールやレモングラスなどなど、フレッシュのハーブがずらりとワゴンに乗せられて、しずしずと登場したっけなぁ。たぶん銀器のポットに挿してあったような。 その演出は、さすがに三つ星だと実感しました。

我が家のヴェルヴェンヌは水もたいしてやらないのにすぐに大きくなり、枝がめせめせに。

わりあい強い植物ですが、いつの間にやら水をやるのを忘れ、2月にすべての葉がなくなったことがあります。3月には生きている気配がいっさいなくなり、枝は干からび、土はかぴかぴ・・・。
「やってしまった・・」
週末に抜こう、次の週末に・・と思っていたところ、小さな芽が出てきて復活!

ということもありました。本当にすばらしい力です。
引っ越しても連れてきて、ずっと育て続けています。

ただし今はベランダなので、木もひょろひょろ。

ありがたいことに生徒さんの中でお庭で大きく育てている方が、私があまりにヴェルヴェンヌ好きなので、よく持ってきてくださるのです。冒頭の写真はその方のガーデンから!

うちのではお茶にして毎日飲むほどにはないので、ケーキの飾りや、一番いい季節の5月6月だけ、生徒さんに振る舞ったりしています。こんなふうに水出しも可です。(7月頃から咲き始める、ハーブティ用のジャスミンと合わせ、水を注いでおくと、1時間もすると、とてもよい香りのお水ができあがります)

またヴェルヴェンヌの香りの抽出液は、アイスクリームやパンナコッタにも使えます。
既存の生徒さんにはもう当たり前ですが、新しく来られた方も、とってもよい香り!と喜んでくださいます。
私はもう20年も、自称「ヴェルヴェンヌ普及委員会委員長」をつとめています!

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この記事を書いた人

フランス料理・製菓教室アトリエ・イグレック(大阪市)主宰。
滞仏経験に基づくフランスのトータルな食文化を紹介している。
エッセイ、取材本、レシピ本、翻訳本など。
・小麦アレルギー対応の米粉によるお菓子作りのレシピ開発と教室
・パンの業界紙に取材記事やフランスの焼菓子エッセイを連載
・パン・ド・ロデブ普及委員会 事務局長・理事
・(一財)藤井幸男記念・教育振興会 理事