じゃがいもの冷たいスープヴィシソワーズ vichyssoise

ヴィシソワーズって?

ヴィシソワーズvichissoiseとは、ポワロー(西洋ネギ)をベースにして作ったジャガイモの冷たいスープのことです。

連日真夏日を超えるような、暑い、暑い日のお昼に最適で、あっさり、すっと飲むことができます。

ブイヨンベースではなくて、水で作れば十分においしいスープです。

かつて真夏のレストランで、
ブイヨンベースのヴィシソワーズを飲んだことがありますが、

「うーん、ちょっと邪魔かも」
とさえ、思いました。

でももし少し季節が前だったり、後なら、ブイヨンで作っても
よいかもしれません。

ちなみにフランス料理には
「ブイヨンで作った液体状の食べ物のことをポタージュ、
水と野菜で作ったものをスープと呼ぶ」という定義分けもあります。

スープのほうが田舎っぽくて、ポタージュのほうが洗練されたイメージ、という見方もありますが、どれも絶対ではないようです。

おいしく作るポイント

水で作るときに、とても大切なのは、素材の味。
まず最初のポイントは、ポワローにじっくりと時間をかけて
火を入れて、旨味と甘味を引き出すこと。

ポワローが手に入らないときは、玉ねぎと長ネギの白いところを半分ずつで代用してください。

簡単な料理なのに、教室という枠の中では、じつは毎回「時間」の問題で手こずらされます。

この前の授業では、うっかりとこれをおろそかにして(時間がないからと
ちょっと前段階で見切ったら・・・)
やっぱり少し奥行きのない味に!

時間がなくて、スープもキンキンまで冷えない〜と焦りましたが、このときは、中央に沈めたガスパチョのソルベの冷たさのおかげで救われました!

同時進行でガスパチョを作るなんて無理!という方には、市販の野菜ジュースを冷凍庫で凍らせ、フォークで砕いておいたものを使われるのはいかがでしょうか。

つぎに、濃度と塩加減のこと。

まず薄すぎたら、そもそも水ベースですし、薄くて美味しくないですね。この場合は煮詰めます。ただし生クリームを入れてから煮詰めると、味も食感も悪くなるので、その前段階で煮詰めます。


ですが、濃すぎると、じゃがいもの食感がざらざらして、今一つ滑らかなスープにはなりません。適度な流動性が必要です。

そして人間の舌は、とても熱いものと冷たいものは、味を感じにくくなるので、少しだけ塩を強めにしておきます。でもほんの少しだけ。

明らかに塩が強すぎると、飲み疲れをして、食が進みません。

だからよいと思ったところで冷蔵庫で冷やし、飲む前に少し塩加減を調整したほうが安全。
塩加減は難しいですね。

ガスパチョのソルベ入り、ヴィシソワーズ

ヴィシソワーズの歴史

さて作ったのは、アメリカで働いていたフランス人シェフと言われています。
フランスの中央山岳地帯オーヴェルニュ地方に、ヴィッシーVichyという温泉町があるのですが、
シェフがこの町近くの出身だったということで、この名前が付けられたのだとか。

ヴィッシーといえば温泉町ですから、もちろんのこと「水」が有名。
天然の泡入りなのですが、けっこう塩辛くてびっくりさせられます
でも美容にはとってもいいみたい!
日本にも輸入されているので、チャンスがあったらぜひ。


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この記事を書いた人

フランス料理・製菓教室アトリエ・イグレック(大阪市)主宰。
滞仏経験に基づくフランスのトータルな食文化を紹介している。
エッセイ、取材本、レシピ本、翻訳本など。
・小麦アレルギー対応の米粉によるお菓子作りのレシピ開発と教室
・パンの業界紙に取材記事やフランスの焼菓子エッセイを連載
・パン・ド・ロデブ普及委員会 事務局長・理事
・(一財)藤井幸男記念・教育振興会 理事