鳩の悪魔風 pigeon a la diable
フランス料理には、悪魔と名の付く料理がいくつか。私が悪魔3兄弟と呼んでいるものをご紹介します。
鳩の悪魔風pigeon a la diableはグリルで焼いてからパン粉をつけて焼き、マスタードやカイエンヌペッパーを使った、ぴりぴりと辛いソースを添えます。
その辛さが、悪魔が口に入ったようだ、としてこんな名前があるそう。鳩は背開きにして、ハート形になるように焼くのですが、これがけっこう難しい!
べろーんと開いてハートに見えないような・・・!?
ともあれ、なんとかハートにおろし、辛いソースを作って完成です。
ちなみにこれは、パリの三つ星レストランのアンブロワジーで食べた
「鳩の胸肉、脚のコンフィのシャルトルーズ仕立て」
このお店のスペシャリテです。
クラシックには鳩の胸肉は♥型に仕立てますが、なんて美しいハートなのでしょう! 中心に乗せられているのは、心臓です。
火入れはギリギリ、生っぽさの寸前。この上なく柔らかい肉質でした。
(24年3月)
小さい悪魔はおつまみ
【ディアブロタンdiablotin(小さい悪魔)】
パンにグリュイエールチーズにカイエンヌペッパー。あるいはベシャメルにチーズに、カイエンヌを塗り、トースト。
いずれにしろ、ぴりぴりと辛めに仕立てます。
小悪魔か🤔と思いましたが、男性名詞なので「子供の悪魔」。
おいしいアペロのおつまみです。
最後は飲み物。イタリアン悪魔
3つめは飲み物で、ディアボロdiabolo
イタリア語の悪魔から来ているらしいので、これはイタリアの悪魔といったところ!
フランスでは通常ディアボロ・マントdiabolo mentheとして、どこのカフェにもある飲み物です。
使うのはリモナードに氷、そしてミントシロップの「get 27」。私は、正直これが好きではありません・・。
けたたましい色、そして味がなんとも・・・なので、30年スルーしてきましたが、でもこれもフランス食文化の一端なのです。
「悪魔3兄弟」を紹介したいなら、通り過ぎるわけにはいきません。というわけで、思い切って買ってみました。
30年たっても、うーん、やっぱり、なんとも・・の、味でした。でも悪魔祭のおかげで、楽しいひととき。
ただ基本的に「レモンとミント」の組み合わせは美味しいので、次の料理講座では生のミントからシロップを作り、
リモナードと合わせてほんとのディアボロを作成!
もちろんまっすぐなおいしさで、大満足でした。