ひよこ豆 pois chiche
ひよこ豆は、フランス語では「わずかな、けちくさい」という意味なのだそう(失礼な!)。日本語では、くちばしのような突起があるので、ひよこ豆と呼ばれます。
ひよこ豆でよく作るのは、フムスです。フランスでもとてもポピュラーなレバノン料理で、Mezeと呼ばれる、前菜をたくさん並べた食卓の伝統的な一皿です。
レバノンだけでなく中東の広い地域でも食べられているそう。茹でたひよこ豆をペースト状にして、タヒーナ(胡麻のペースト)、ゴマ油、にんにく、コリアンダーの葉っぱなどを混ぜます。
ピタとともに。
青いひよこ豆
さて、まだ緑色の、若いひよこ豆にはずっと憧れていたのです。
三つ星シェフのインスタで、緑色のひよこ豆で仕込んだフムスの写真を見てから、「なんて、素敵。いいなぁ、私も食べてみたい。いつかやってみたい」と思い続けてきたのでした。
まさかの緑色のひよこ豆に出会えたのは、丹波の農家民宿岡田さんの畑でのこと。
こんな可愛い袋に入っています。
緑色の袋からはまだ緑色のひよこ豆がでてきました。
緑色のひよこ豆でフムスが作りたいのですが、今回はとても貴重なほんのちょっと。貴重な10粒ほどを塩茹でして食べてみました。
ちょっとむちっとした食感があり、ゆでたてグリンピースのようでもあり。
すでに時期的に大半が茶色くなり始めていて、こちらはすっかりひよこ豆の味です。
茶色いほうもやっぱりフムスにしてみたいなあ、と待機中!
岡田家では、緑色のひよこ豆で、豆ご飯にしたのだそう。超羨ましいことです。
レンズ豆
レンズ豆はメガネのレンズに似ているから、レンズ豆という、と思いがちですが、じつは逆で、メガネのレンズがこの豆に似ていたからレンズというようになったと言われています。
なぜならレンズ豆はすでに紀元前から栽培されていたけれど、メガネが発明されたのはルネサンスの頃だから!
フランスで一番上等とされているのが、ル・ピュイ産の緑レンズ豆lentille de vert du puyです。
オーヴェルニュ地方の特産品で、AOP(原産地名称保護)が付いています。火山灰の土地が豆の栽培に向くのだそうです。
皮が薄く繊細で、上品な味わい。やっぱりレンズ豆の中で一番上等だと思います。
日本産のレンズ豆
さて同じく岡田さん宅では、レンズ豆も栽培されていました!ほんとに小さくて、可愛いのです。小さな殻に2粒ずつ入っていて、なんとも小さく繊細。
収穫されていたときは、こんなでした。これを剥いて豆の袋にするには、それはそれは大変そうです。こちらも緑色のを茹でて食べてみましたが、ちいさすぎてよく分からず・・でした。でも、本当にうれしい体験でした!(27年7月)