フランス食文化コラム
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マリネの利点
マリネmarinerという言葉、よく聞かれると思います。 そもそもはラテン語の「mare海」という言葉に由来するのだそう。つまりマリネとはもともとは海水に漬けることです。 海水につけておいしくなるのは、肉、魚、野菜。 (果物をアルコールやシロップなど... -
ポトフの水加減と水
ポトフのポpotとは、「壷」とか「鍋」というような意味です。フfeuとは火。つまり火にかけた鍋というような意味です。 他にもポテpoteeやポタージュpotageがpotから派生した言葉です。お鍋を火にかけて、ことこと煮て作る料理を思い浮かべることができます... -
ティミュットペッパー poivre de Timut
タダモノでない胡椒 パリのお土産に、そのタダモノでない胡椒を頂いたのは18年の3月のこと。 ラファイエットの食品館で買われたお土産でした。 La route des Indeshttps://www.laroutedesindes.ca/fr/ そもそもはオテル・ムーリスの朝食に出てきて、あまり... -
トリュフの魅力 truffe
トリュフ、いろいろ トリュフは「エロチックで食いしんぼうな回想を蘇らせる」とは、「美味礼賛」で有名なブリア・サヴァランの言葉です。 エロチックかどうかはおいといても、うっとりするような香りに満ちていて、なんとも幸せ。 フランスでは、ペリゴー... -
赤い果物 fruits rouges
フランスでは、ベリー類の一群を「フリュイ・ルージュfruits rouges 赤い果物」と呼びます。 日本語で蜜柑やオレンジ、レモンなどを、「柑橘類」と呼ぶような感じです。 フリュイ・ルージュと呼ばれるものは、いちご、フランボワーズ、ブルーベリー、ブラ... -
仔羊のおいしさ
仔羊は高級素材 仔羊は1歳までの羊で、フランスでは高級料理の素材の一つに数えられます。 背肉はレストランにほぼ必ず登場しますし、腿肉まるごとgigot d’agneauは家庭の日曜日のご馳走です。 ところが、昔むかし、フランス料理の肉料理の中で、私が唯一... -
ヴェルヴェンヌverveine
ティザンヌって何? ヴェルヴェンヌVerveine(レモンバーヴェナ)は、クマツヅラ科の落葉低木。初夏に小さい白い花が咲きます。 茎や葉はレモンにも似たとても爽やかな香りがして、春から初冬くらいまでハーブティにして楽しめます。 消化、抗炎症、解熱、... -
アーティチョーク
アーティチョークが食べたい! アーティチョークは「朝鮮あざみ」という日本語がつけられていますが、実際には朝鮮から来たわけではないそうです。 キク科の植物の蕾の花托を茹でてから食べます。 初夏がアーティチョークの旬。フランスではブルターニュが... -
オマール海老 homard
オマールはフランス料理の中でも高級食材の一つです。 大きなハサミが特徴ですが、片方で獲物をつかみ、もう片方で砕くのだとか。怖い! homardとはハンマーが語源だそう。 一番の上等は、オマール・ブルトン homard breton、別名オマール・ブルーhomard b... -
ガトー・バスク gâteau basque
ガトー・バスクとガトー・バスク ガトー・バスクは「バスク地方のお菓子」という意味。 最近はパリでもフランス各地の地方菓子がお菓子屋さんで売られるようになりましたが、ガトーバスクに限って言えば昔から非常にポピュラーな地方菓子で、パリでもスー...